子供の質問

アダルトチルドレンと教えてもらい、それからの日々の事など。

【ドリーマーとロスト】友人の死

自分がアダルトチルドレンと知り、最初に向き合わなくてはいけなかったインナーチャイルドは、

 
「ロスト」になった「ドリーマー」でした。
(ドリーマーの名前の由来は、名前の通り夢や憧れを抱いて上京し、それを実現するよう日々を送っていたからです。大好きな仕事仲間や友人達の手から離れ、みんなから「行ってらっしゃい!」と東京へ送り出してもらいました。)
 
簡単に説明すると、まず1番モヤモヤしている感情について向き合わなくてはいけない…という感じでしょうか。そういった意味で、福岡に戻る以前…東京での生活や東京で起こった出来事について振り返る必要がありました。
 
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東京での悪い出来事、赤い罰点…それは
 
「友人の死」
 
でした。友人を亡くしたことがアダルトチルドレンと一体何が関係しているのかと思われるでしょう。
しかし、私がアダルトチルドレンだと自分で認識するにあたり、失った友人は重要な存在でした。
 
以前の記事で「ドリーマーがロストになった」と書きましたが、友人が亡くなってからは私の中でドリーマーとロストが代わる代わる登場しました。
未来しか見えない前向きな感情がドリーマーならば、喪失感罪悪感後悔…それがロストです。
 
山あり谷あり…まさにそういった状態が、ドリーマー(ロスト)です。
 
そして、この友人が亡くなった事についてはもう1人のインナーチャイルドの存在が、切り離せません。
 
それが、「ピエロ」です。
ピエロがどのように関わっているのかについては、後にお話することにして…長くなりますが、数回に分けて友人の死…私と彼女についてお話していきます。
 
友人が亡くなったのは、私が専門学校2年生の年の9月。私は夏休みを終え、帰省していた福岡から東京へ戻って来ていました。9月の半ば。私は専門学校では夜間の科に所属し、昼間はアルバイトをしていました。夏休み前にバイトを辞め、新しいバイト先が決まり明日は初出勤の日。喫茶店から子供服のお店で働けると、ワクワクしていたと思います。
 
その知らせは突然でした。母から
 
「Sちゃんが亡くなった。今お通夜に行ってきたの。」
 
頭が真っ白になったのを覚えています。信じられませんでした。なぜなら、彼女は美大生として東京で生活していたからです。数ヶ月前に彼女は私の部屋に泊まって、私は彼女に朝ごはんを振る舞いました。スパゲッティとサラダ。彼女は美味しいと言って食べてくれました。
 
その彼女のお通夜が遠い福岡で行われていて、私の母が出席して…
彼女が亡くなったことの前に、その状況が理解出来ませんでした。
 
しばらく母と電話していました。
「お母さん、私は死なないから!」
 
…なぜか仕切にそう言っていたのを覚えています。
 
彼女の実家に手を合わせに行ったのは、それからしばらく経ってからでした。彼女の悲報を聞いて、私は目の前のことにがむしゃらに取り組みました。夜間の学校、昼間の新しいバイトに加え、ギリシャ人デザイナーの元へインターンシップに行くようになりました。なんとか正気でいるように、そうするしかなかったのだと思います。しかし、自分の部屋では抜け殻のように、ただ息をして朝が来るのを待つ日々でした。何もない日はベットから出ることが出来ません。彼女と2人、くっ付いて眠りについた日のことを思い出して、ベットの上で悲しい顔もせず涙だけ流していました。東京で出来た友達は、非常に心配してくれました。
 
私の東京の部屋、家は、池袋の住宅街の中にある学生専用のアパートでした。レトロな玄関に、庭にはたくさんの花が植えられています。アパートには大家さんとは別に、管理人さんが居ました。チャキチャキとした小さなお婆ちゃんです。共同設備が多く、管理人さんはそのお世話をしてくれていました。管理人さんが通った学校の学生、ということもあってか、管理人さんにはとても可愛がってもらいました。料理が苦手な私のために、料理人顔負けの手料理をよく持参してくれました。
 
廊下で煙草を吸う管理人さんに、泣きながら彼女が死んだことを話したのを今でも覚えています。
 
「花でも持って会いに行ってあげな。ちゃんとお別れしといで。」
 
いつもの調子で、そう言ってくれました。
 
 
彼女の実家には、母と2人で行きました。大きな花束を持って。仏壇の彼女の写真を見て、涙が止まらなくなりました。
 
2度目に彼女の実家を訪れたのは、学校を卒業して古着屋で働き始めた頃です。1人で行きました。
 
彼女のお姉さんと、お母さんが居ました。少し経って、お父さんも帰って来られました。彼女のお母さん…おばちゃんは、「ほら、アレを持っておいで」とお姉さんに言います。
 
彼女の遺品でした。パンクファッション、ゴシック…彼女の好きだったファッションを感じることが出来ました。私は十字架のネックレスを受け取り、持ち帰りました。お姉さんはそれとは別に、「そうだ!」と言って段ボール箱を持って来ました。その中には、彼女がこれまで描いた漫画やイラスト集が詰まっていました。私はその中からいくつか受け取り、持ち帰りました。
 
 
彼女がよく描いていた「初音ミク」というキャラクター。
聞いたことがある程度で、私はよく知りませんでしたが、生前の彼女について知りたくなり、その後「初音ミク」について調べるようになりました。