喜びを共有する
2015.9.13
上の写真、何だか分かりますか?そう、
「マスカット」です。
私は写真下の日付、その日の食卓で、マスカットを食べることが出来ました。
おそらく、総の状態のマスカットを見たのは、初めてだったでしょう。
マスカット味のキャンディは好きでしたが、本物のマスカットを味わうこと、そしてまじまじと見つめることが出来たのは、この時が初めてでした。
このマスカットというのは、父がお土産に買って来てくれたものです。高価な物だという話の内容しか、覚えていませんが、マスカット…美味しいものを楽しく食べることが出来た…それも夕食の食卓で。
この時間というのは、大人の私にとって非常に嬉しい時間でした。
どこかの有名な場所に連れて行ってくれることより、
どこかの有名なお菓子を買って来てくれることより、
父と母と、テーブルを囲んで美味しいものを食べて
「美味しいね」
「色が綺麗だね」
「風船みたいだね」
そうやってただ感想を述べ合う、
マスカットを共有する、
その時間の方が、何倍も自分にとって価値のあるものだと感じました。
兄がその場に居なかったのは、残念ではありますが。
マスカットは非常に可愛らしい見た目、
そして愛らしい味がしました。
…すいません、こんな表現で。。
綺麗な丸いフォルムは、風船のようで、
色も明るいグリーンで、未だ足を踏み入れたことの無い、遠い外国をイメージしてしまいます。
実が摘み取られた茎は、私が視た
"視えないもの"
に似ていて、こんな可愛らしい色だったら素敵だな…と感じました。
アダルトチルドレンに足りなかったのは、
どこの家庭にもある普通の日常です。
他愛の無い話をして笑い合ったり、
嬉しい、楽しい、悲しい、腹立たしい…
それらを家族で「共有」すること。
それが足りなかったのだと思います。
そして、子供にとってそれらは、
子供が過ごす家庭において必要なことだったのだと思います。
マスカットを家族で平和に共有できた喜びは、
たぶん私は忘れないでしょう。