自分に「失礼」をしない。
2015.10.14
今の私にもある父への想いは…
父から "認められたい" というものです。
子供であれば、親に対しては一度は抱くものでは無いでしょうか。
普段から自分のことしか話さない私の父です。
どうしようもない自分大好き人間です。
そんな私の父親ですが、
そんな父の口から聞きたかったのは
"頑張ったな!"
"すごいな!"
それは褒められたいというよりも、自分の成果を認めてもらいたい…そういう想いが、私はとても大きいような気がします。
自分というオリジナルを認めてもらいたい、
考えや感性、仕事もそうです。
反対に、父から一番されたくないのは、
"無視される" こと。自分と真剣に向き合ってくれないことです。馬鹿にされること否定されることよりも、私にとってはショックなことです。
父が母を責める時というのは、その原因というのは、いつも父が悪いという訳ではありません。
父がいつも悪いのは、その後の言動なんです。
いつの間にか「攻撃」になってしまうんです。
父のことを理解出来たのは【ペインター】以降ですが、ペインターはよく苛立っていましたね。
言動を柔らかくしない父に対してはもちろん、
母に対してもでした。
確かに恐怖でそんなこと出来なかったのかも知れませんが、時に母は、父と真剣に向き合っていない…そう感じることがありました。
私の父に何か伝える上で重要なのは、
まず「結論」から述べること。
回りくどい説明を聞くのが父は苦手なんです。
父はまず結論から聞きます。
しかし、母は「説明」から始めてしまうのです。
"ちがうよお母さん…お父さんが聞きたいのはそんなことじゃない…なんで気付かないの?"
そうやって、もどかしい気持ちになっていましたね。
「結論」から述べるというのは、結構勇気がいることかも知れません。父は結論を否定し、その後の説明を聞かないことも、私に対してありました。
しかし説明を聞きたくなるような、始め方。
結論を工夫して述べれば、父は落ち着いて聞いてくれることもありました。
…そもそも、何かを伝えるのになぜそこまで気を遣う必要があるのか…と私も思うんですが。
父を誘導するには、それだけ頭を使わなくてはいけない…
失礼があってはいけないのです。
しかし、そのように父に失礼のないようこちらが接しても、父はそれを返してくれることはまずありません。
基本的に相手を「否定」することから始めますから。否定し、父は父なりの「道徳」とやらを教えようとします。しかしその道徳とやらは、学校で学ぶ道徳とはかなりズレているのです。なぜなら、父のオリジナルの道徳だからです。世間一般の道徳では無いのです。父と同じようなクローン人間を作る際には、…もってこいでしょうね。
自分を認めて欲しい…その私の想いは叶ったことはありません。
ペインター以降というのは、自ら父と向き合って口論になることもありました。
大人の私が今許せないのは…
父が向き合おうとしないことです。
こちらが真剣に向き合おうと、いくら言葉を選んでも、父は目を背け逃げていきます。
せっかく言い返せる、言い合える大人になったのに、そんな大人の私から父は逃げるのです。
それは、母に対しても同じです。
人には失礼だ何だ…
文句を言う反面、父自身は人に失礼な態度をとっているんです。
アダルトチルドレンの方の中には、親からネグレクトを受けて育った方も居ます。
その方々は無視されるという、「失礼」を度重なって親から受けてきました。
私には想像も出来ない程の無価値感や生きづらさがあると、思います。
親から無視される、向き合ってもらえないというのは、子供にとっては非常にショックな事です。
自分という存在を認めてもらえない、それも一番認めてくれるであろうと願う親から…
私が思うのは、
アダルトチルドレンの私が今思う事は、
自分が自分に「失礼」をしないことが大切なんだと思います。
自分を責めてしまう、何でも自分のせいにしてしまう癖が、今の私にはあります。
それは、自分にとって「失礼」なことです。
無礼なことです。
自分を大切にするには、まず自分が自分自身に失礼のないように、礼を持って向き合うことだと私は考えています。
周りの方に、失礼な態度をする…これは
おそらくACの方には難しいことだと思います。
なぜなら、子供の頃から親をはじめ、周囲の人を気遣って生きてきましたから。
人に気を遣うことは朝飯前です。
周囲の人に出来るのであれば、自分にだって出来ます。
自分自身に失礼のないように生きる…
これもまた、自分を大切にすることだと私は思います。