子供の質問

アダルトチルドレンと教えてもらい、それからの日々の事など。

父もまた、AC。

 

これまで何度も父について書いてきました。

父にはとても見せられない内容ですね。苦笑

 

私は自分がアダルトチルドレンと知り、自分の子供時代を振り返りました。次第に、自分の両親について知りたくなりました。2人が子供時代どのように過ごしたのか、知りたいという想いが湧き上がりました。

 

父方の祖母に、「おじいちゃんはどんな人だった?」と聞きに行ったことがあります。おじいちゃん=父方の祖父は、父がまだ若い頃に亡くなりました。祖母は、「優しい人だったよ」と答えました。そして、自分のせいで息子がああなったと、自分を責めているようでした。

 

父もまた、アダルトチルドレンなのだと私は考えています。wikipediaアダルトチルドレンのページ…ACの関連ページには、しばしばACになるタイプが書かれてあります。

 

「ヒーロー」

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wikipediaアダルトチルドレン」のページより。

 

 

私が思うに、私の父は「ヒーロー」のタイプによく似ています。長所にある "他者に寛大" という部分には納得がいきませんが、その他はよく当てはまります。

 

父は身内のことになると、頭というより体の方が先に動くような、そんな印象を受けます。

母の身内に対しては失礼なことを言いますが…

「お前やお前の兄弟は薄情だ」などと母に言うことがあります。しかし、自分の身内…家族のことになると一変します。

 

身内が困っていれば、なんとか力になろうと奮闘します。その姿は、情のある人間でしょう。

 

父が自分の子供時代を振り返る時よく言うことは、

"自分は兄弟の中で一番出来がいい"

"自分は逃げるのが得意だった"

 

父は3人兄弟の真ん中。兄と妹がいます。

妹…私の叔母がよく言うのは、

「兄ちゃんは一番頭が良かったから、よく可愛がられた。」

 

大学に行ったのも父だけです。

確かに自分の父ながら、頭が良いなと思います。

頭がいいと言っても、人を思いやる心というよりは、数字や理化学的なところ。

何かを作ることが得意です。勉強が得意なのでしょう。普通なら業者に頼むような家のことでも、父は自分で出来ます。父の専門外にも思われる大工仕事…家のバルコニーや小屋も自分で作りましたし、今は畑の手入れをしています。

 

兄弟で一番頭がいい…というのは、子供時代はプレッシャーでもあったと、私は思うのです。

 

「ヒーロー」というACは、wikipediaにあるように家族の期待を一身に背負ってきたタイプです。

父の場合は祖母…母親からでしょう。

 

印象的な2つの出来事があります。

 

大学を卒業した父は、会社に入社しました。その時祖母から

「大学まで行かせてやったのに〇〇に行くなんて!」

と言われたそうです。

 

母の前に、一度結婚を考えた女性がいたそう。その時祖母から大反対され、諦めたのだと。

 

どちらのエピソードも…私は父の傷付いた様子をイメージ出来ました。父にとって、自分の選んだことを否定され、自分の望んだことを諦めた辛い体験でしょう。

 

私の父はとても母親想いに見えます。

何か困った時には、よく祖母に電話しますし、信頼しているのでしょう。信頼していると同時に、祖母の意見を聞いて育ったようにも感じます。祖母の言動というのは、父にとってかなり影響力を持ったものなのだと、そう感じます。

 

祖父…父にとっての父親が早くに亡くなったことも、大きく影響していると私は考えています。

 

自分でも一番出来が良かったという位ですから、家族を自分が守るという想いは、とても強かったのではないかと思います。私の叔母…父は自分の妹に

「高校卒業するまでマニキュアは塗るな」

と言っていたそう。親ならまだしも…兄が言うのは少し違和感がありますよね。父は亡くなった自分の父親の代わりになろうと、努めていたのかも知れません。

 

私の父は母によく言います。

"お前は呑気でいいよな"

"お前は何の苦労もせず育って"

"お前は親が心配じゃないのか?!"

 

おそらく、父は家族のために頑張ってきたのでしょう。

そして、母が羨ましいのだと思います。

 

母方の祖父母は健在ですし、夫婦仲が良いです。

母の兄と弟…私の叔父2人はとてもしっかりとした人達です。正直、出来が良い2人。良い父親とも見れる2人。その奥さんや子供達も頑張り屋さん。何より家族関係が良好に見えます。

 

母の身内を悪く言う父は、嫉妬しているように見えます。

 

父に対して、私は憎しみの感情を持っています。

しかし、 "可哀想" という想いもあります。

 

父もまたアダルトチルドレンだとすると、私は父を攻撃することを躊躇ってしまうのです。

自分がアダルトチルドレンだと知り、過去を振り返り、生まれる憎しみの感情…父を殺してしまいたいという殺意…。

 

ですがイメージするのは、父を殺して自分も死ぬというものなんです。

 

アダルトチルドレンは「連鎖する」と、よく書かれます。親がアダルトチルドレンであれば、子もアダルトチルドレンになり、またその子供もアダルトチルドレンになる…という連鎖。

 

だから自分で "止めなければいけない" とよく書かれます。自分の代でアダルトチルドレンを終わらせないといけない、と。

 

荷が重すぎますよね。

好きでアダルトチルドレンになった訳でもないのに…。

 

しかし、父の子供時代を知ろうと思い、知ったことというのは、良かったと思っています。

"なぜ父はああなのか?"

 

ずっと疑問でしたから。

父も好きでやっている訳ではないの "かも知れない" と思うと、自分の中のドロドロとした感情が少し薄まるような、そんな気がします。

 

モラハラ夫もそうだと思います。

自己愛が強すぎる背景には、やはり何かしらの原因があると思うんです。

やられる方としては、たまったもんじゃないですが…モラハラな父を持った子供として私が言えることは、理解することを諦めたらそこで終わりなのだということ。

 

理解しているとは思っていません。

しかし、理解しようとしないと、自分が苦しいのです。

なぜ母が攻撃されるのか。

なぜ考えを押し付けられるのか。

 

わからなければ、ずっとモヤモヤします。

少しでも、"かも知れない" でも、何か理解できるものがあれば、納得は出来なくても、許すことは出来なくても、自分が受けてきた痛みや傷に対して対処出来ると思うんです。