好きなことをやる勇気
先日、心理士さんから核心を突かれてしまいました。自分と向き合い出して、自分の生き方についてなど…よく話をするんです。
ほとんど毎回、私は描いたものや作ったものを持参しては、心理士さんに見せているんです。
"好きなことをして、生きていきたい…"
最近はそんな風に思うし、その思いが強いけれど、果たして本当に好きなことをして生きていけるのか…思い悩む日々です。
絵の連載が始まったんです。
TwitterやFacebookでも素敵に宣伝をしてもらって、本当に嬉しくて。
でも正直、すごく怖かったんですね。
【ペインター】はずっと引きずっていました。
家の外の環境というのは、自分にとってとても大切なもので…縋るように、必死でした。
高校時代、二年生になると私は油彩を専攻したんですが、自分のスペースが与えられるんです。
まるで小さなアトリエのようで…私はよく逃げ込んでいましたね。
作品が作れる環境、自分を表現できる時間…
とても、恵まれた環境でした。
普通科の子達が座学をしている中、芸術科の私を始めクラスメイトは、みんな自分の作品を作ったりデッサンをするんです。
とても…かけがえのない場所でしたし、時間でした。
そんな環境は、美大や芸大に行けば、続いたでしょう。もっともっと、芸術について学ぶことが出来たでしょう。
でも私は、…やっぱりショックだったんですよね。
家に居場所を感じられなくて、でも絵の世界なら、やっと伸び伸びと、自分に自信もついた、あの世界で…
一度批判された位で…投げやりになってしまったんです。
もちろん働くことへの憧れや、芸術を学んだことのない人との交流を求めていたり、進学しなかった理由というのは沢山ありますが…
あの時、間違いなく私は、ショックを受けてしまったんです。そして、一度批判された位で凹んだ自分が情けなくて、物凄く格好悪くて…
"絵なんて描いてたって…それで飯が食ってけるわけないし…!"
【ペインター】の口癖なんです。
一番絵を描くことが好きで、芸術に救われて、誰よりも絵を描きたい彼女が、一番描くことを怖がってるんです。
自分の作品を否定される怖さです。
自信家の彼女の…唯一の弱音かも知れません。
インナーチャイルドストーリーでお話した、亡くなった友人…私は彼女から、好きなことをやってもいい、お金にならなくてもやっていい、夢中になっていい…それらを、教えてもらいました。
しかし好きなことで生きていく、収入を得ることは、また別の問題で。
心理士さんは、私の作品を手にとって
"これが欲しい!売ってくれ!って人がいたら、幾らで売りたい?"
そう尋ねられました。
私は…何も考えられなかったんです。
そもそも、そんな発想が無かった…。
"好きなことをして生きていきたいと思ってるあなたが、それをしちゃダメだと思ってる。"
"あなたが一生懸命作った作品でしょう?ディスカウントしちゃダメよ。自分を安売りしないで。"
…
とても、胸に響きましたね。
今日、ものすごく葛藤しました。
絵が描きたい!
描くのが怖い!
でも描きたい!
でも怖い!
絵筆を握るのが、…絵を描くのに動悸がするなんて、…そんな事があるなんて、知りませんでした。
高校時代は、そのドキドキがアドレナリンにでもなっていたのでしょう。苦笑
でも不思議ですね。
描き始めると、もう止まらないんです。
下書きしないのは毎度のこと…でも先生は居ませんから、好きな音楽を聴きながら、夢中に絵を描いていました。
高校時代は、誰かに好かれようと描いたことはありません。だから…よく先生と衝突してましたね。
でも、とても楽しい。
コンセプトも無い
下書きもしない
ただ自分の感性が、身体を動かすんです。
SNSにアップしたら、名前も顔も知らない人達がresponseをくれて…
その中には否定するものはありませんでした。
そもそも…わざわざ批判する人なんて、少ないのかも知れませんね。
同じ高校時代を過ごした友人が、彼女は彫刻を専攻していたんですが、今は美術の先生をしているんです。
先生の立場で、当時のことに対して彼女なりの見解を話してくれました。
それが、なんだかトラウマになってた【ペインター】の記憶を、視点を変えてくれたようで、本当に友人には感謝しています。
「怖い」が、思いの外たくさんあるんでしょうね、私は。
家庭でのこともそうだし、何気ないことでも、恐怖を感じやすいのでしょう。
好きなことに対しても怖がってしまっていたんですから、それも、当時は自信を持っていたことにすら。
でも今日描けました。
変われました。
もっともっと、絵を描いていきたいです。