「自分を大切に」はACには響かない。
アダルトチルドレンは自分がない
…とよく書かれます。私自身もそうだなと思います。
「指示待ち人間」なんて言葉を聞くと冷や汗が出てしまうくらいです。
しかし本当にそうでしょうか…
不思議と最近はそんな風に考えるようになりました。
"自分を大切にして"
これを読んでくださっているあなたは、この言葉の意味が分かりますか?
私は…正直わかりません。
仮に…仮にですけど、もし私が「リストカット」をしていたとします。自分で自分の手首を傷付けていたとします。
そして私の友人がその現場を目撃してこう言います。
「もっと自分を大切にしてよ!」
これを聞いて私が最初に考えるのは、おそらく、
友人の彼女が何を欲しているか、でしょう。
彼女は自分に何をして欲しいのか
まずそれを考えます。
そして怒っているし悲しんでくれている友人がいつものように笑ってくれるように、カッターを置き、彼女が笑ってくれるような「嘘」をつくでしょう。
あくまでもこの一例は手首を傷付けるという具体的な行為がありました。
自分を大切に=自分を傷付けない
単純にそういった解釈が出来ます。
しかし、こういった場合だけではありません。
シャツ縫製をしていた職場で、私は以前書いた「〇〇なければいけない」を守っていました。
"人の倍、努力しなければいけない"
これを守っていると、良いこともあるんですね。
色んな縫製を覚えたので、色んな部署へ応援に行けるようになりました。
ところが、変わらず頭の中には "努力し続けなければいけない" があります。気がつくと
「自分は仕事が全然出来ない」
「いくらやっても上手くならない」
「向いてないんだろうか…」
そんなことを口にするようになりました。
そんな姿をいつも見てくださっていたのか、部署のリーダーがこんな事を言いました。
「どうして自分をそんなに虐めるの?あなたが居なきゃ困るわ。もっと自分を大事にして。」
…この時も私は、リーダーは私に何をして欲しいのか、それを必死に考えました。しかし、分かりません。
結果出した答えは
"リーダーに心配をかけないように気丈に振る舞う"
そして
"やはり努力し続けなければいけない"
"もっと頼られるように頑張らなければいけない"
でした。
何を隠そう、頭の中の「〇〇なければいけない」が更に増えてしまったのです。
アダルトチルドレンの全ての方がそうとは言えません。あくまで私の場合は、「自分を大切に」という意味が理解出来ず、結果このようなやりとりになってしまいます。
ポイントは、自分のことについて言われているのに、相手のことを考えている所でしょうか。
自分を大切にする、という習慣が、おそらく身に付いていないのだろうと思いました。心理士さんからの質問で最初に困ったのは
「何がしたい?今何が欲しい?」
でした。この時も、自分が何をしたいのか、全く分かりませんでした。逆に「何をして欲しいですか?」と聞きたい気持ちで頭の中は一杯でした。