子供の質問

アダルトチルドレンと教えてもらい、それからの日々の事など。

見捨てられ不安

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アダルトチルドレンの心の中には、

子供時代、そして今でも多かれ少なかれ持っている不安の1つとして

 

「見捨てられ不安」

 

コレがあるんじゃないかと思います。

 

心理士さんのカウンセリングを受ける際、

私は父のことを悪く言うことはあっても、母に対してはほとんどありません。

最近では父のモラルハラスメントについての母の回復を話したりしています。

 

しかし、心理士さんは

 

"あなたはお母さんからも傷付けられた"

 

釘を指すように、私に話すんです。

 

私が母に依存してしまっていることは、これまでの記事でもお話してきましたね。

私はどうやら、今でも大きな「見捨てられ不安」を持っており、色んな物・事への依存に発展していると感じています。

ACの様々な依存症については、また後日書こうと思いますが、今回はアルコール依存症の夫、或いはモラハラ夫が居る家庭での、母と子の関係について私の体験をお話出来ればと思います。

 

 

「見捨てられ不安」…

親がアルコール依存症だの何だの、色んな機能不全を抱えた家庭の子供は、そんな環境でも生き延びようとします。しかしどこにも行く当てが無いと、大きな不安に襲われます。私がそうでした。

身体も小さく、出来ることも少なく、1人で生きていける訳がありません。子供なんですから。

 

私の父は毎晩お酒を飲み、お酒に頼るような日もありました。食卓で家族が気に入らない言動をすると…いえ、キッカケが何なのかも、こちらとしてはさっぱり理解出来ない状況で、突然不機嫌になり、怒り、怒鳴り、家族を攻撃しました。

 

一番攻撃を受けていたのは、私の母でした。

 

まずお話すると、"見捨てられ不安" …

私は父に対しては持っていません。

束縛、過保護とも過干渉とも表現出来ない、ねちっこい私への態度は、むしろ放っておいて欲しいという思いの方がずっと大きいです。

 

私が見捨てられ不安を抱いている相手というのは、

「母」なんです。

 

もう、小学生くらいの頃には、

私は気付いていました。外…学校や友達と過ごすことによって、自分の家庭がいささか「異常」であることに。父の振る舞いが身勝手であることに。

モラルハラスメントという言葉を当時知らなくとも、明らかに自分の家庭の違和感に気付いていました。

 

しかし母は違うようでした。

 

"昔はみんなこんな家庭だった"

 

繰り返し、私は言い聞かされました。そして、父から再三攻撃を受けているにも関わらず、母を心配する子供の私の話にも、父のその言動に対し

 

"許してあげて"

"お父さんは仕事が大変だから"

"私は大丈夫だから"

 

何度も、何度も、

そんなやりとりを母と交わしました。

 

明らかに、

母は父に構っていたんです。

振り回されていた、マインドコントロールされていた…色んな表現が出来ると思います。

しかし、その過度な私の父…夫への関心からか、恐らく見えていなかったのだと思います。

気付けなかったのだと思います。

私と兄の不安や違和感に。

 

男親…というのは娘に甘いと聞きます。

私の父もそうでしょう。そして

女親…というのは息子には甘いものです。

 

母は、年子の私と兄を平等に扱ってきたと話しますが、私から見るとやはり違って見えます。

 

兄も、私と同じように母が大好きです。

思春期に入っても、大人になっても、兄は子供のように母と話します。そんな息子に対し、母はとても嬉しそうな、幸せそうな顔をするんですよね。

 

兄が私に話したことは

「俺が家に居た頃は…一番父親を嫌っていたのは俺だった。」

 

兄にとっても、母の存在はとても大きく、色んな事を頑張れたのは、母の笑顔を求めて…という部分が大きかったのではないかと私は思うんです。

父は滅多に…人を褒めることはありませんから。

 

 

子供時代の私としては、

正直な所、胸の内を話した所で、母には

"構ってもらえない"

"真剣に聞いてもらえない"

"不安や涙を受け止めてくれない"

 

そのような思いが常にありました。

話した所で、先に話したようなやりとりに発展するからです。父の事を持ち出してくる時もあれば、兄と比較されることもありました。

 

高校時代、ひどい食欲不振が続き、早起きして作ってくれたお弁当に手を付けられず、母に返却すると

「なんで食べないの?お兄ちゃんは綺麗に食べて返してくれるのに!」

と、よく怒られたものです。

 

本当は…

そんなこと聞きたくなかったんです、私は。

なぜ食欲が出ないのか、ご飯が食べれないのか自分でも分かりませんでした。だけど食べれない日は、だいたい前日に父が母を攻撃した日でした。

 

枕元が煩くて寝不足で、5時起き、5時台の電車に乗って遠方の高校に向かう。授業中も居眠りをし、保健室や自分のアトリエ(油彩室の一角)にフラッとサボりに行く日もありました。

食べたり食べなかったりで、お腹の調子も悪く、胃薬や風邪薬をひどい時は毎日服用していました。

 

そんな学校生活も、もちろん母は知り得ません。

 

私は段々と、大丈夫なフリをするようになったんです。無理をするようになりました。

 

クラスメイトの中に、今でも会う友達が居ます。

彼女はよくじゃれ合ったりするんです。

抱き締めたり身体を触ったり…私は身体を触られるのが苦手ですから、最初は彼女のそれらから身を避けるようにしていました。

しかし心が不安定な時、

「あすちゃーん、どうしたの?」

 

悲しい顔でも私はしていたんでしょう。

彼女は正面から抱き締めてくれました。

 

泣きそうになったのを我慢した事を、今でも覚えています。

 

明らかに、私は愛情が足りなかったのだと今思います。私に注いで欲しい、独占したい母の愛情を、

いつも父や兄に取られてしまっていたんです。

 

いち早く、父に対するような思いを母にも抱ければ良かったのかも知れません。

しかし出来ませんでした。

 

インナーチャイルドストーリーでお話したように、

母と兄と3人で過ごす時間、母と2人で過ごす時間というのは、父が居る食卓…そこで感じる緊張感とは程遠い、穏やかな時間と環境と安心感でした。

 

母はモラハラの被害者ではありますが、精神的に強いというか、ある意味では鈍感というか、献身的というか…

明るく優しく、

ロマンチストで女性らしい人です。

 

そんな母に愛してもらいたい、構ってもらいたい、褒めてもらいたい、良い子だと思われたい…

そのインナーチャイルドの叫びは消えることなく、いつも私の中にあります。

 

一番強いのは

 

"母に見捨てられたくない"

 

というものかも知れません。

 

明るくポジティブ思考の母は、私のネガティヴな発言を聞くと明らかに嫌そうな顔をします。

つっけんとんな態度を取ることもあります。

 

その度に…

"ごめんなさい。お母さんごめんなさい"

"頑張るから、頑張るから、もっと頑張るから"

 

子供時代の私の感情が溢れ出してしまいます。

 

この記事を書く直前も、私は泣き出してしまいました。まだまだ、根深い「見捨てられ不安」を感じている証拠です。

 

 

私のブログのアクセス解析を見ていると、

 

モラハラ夫      子供への影響」

そんなキーワードでたどり着かれた方もいるようです。子供への影響を心配されているお気持ち、私は素晴らしく嬉しく思います。

 

モラハラといえば、離婚を勧める書籍が多い中、離婚をしないテーマで書かれてある書籍やブログもあります。今、私の母も、後者のブログを通して回復しています。

 

しかし、私がモラハラ夫を持つ、子供さんを抱えるお母さん方に伝えたいことは、

心身ともにご自身の状態を理解することと、子供さんの話に耳を傾けて頂きたいという事です。

 

ご自身が無理をされて、悲しい顔をしていれば、子供は気付きます。しかし、子供は気付かないフリをします。

離婚を勧める書籍が多いのは、子供の成長に悪影響を及ぼすリスクが高いからです。

 

離婚をしないのであれば、何が何でも子供を守って欲しいです。離婚をしないという強い決心があるのであれば、子供に悪影響を与えないという強さも、身に付ける必要があるということ。

 

後者の方が、難しいでしょう。

子供の成長は早いものです。

 

しかし早いからといって、"一時だけ" とお母さんが我慢し続ければ、モラハラに気付いた子供…

胸の内を隠した子供は自分が受けた傷を隠し続け、私のようにアダルトチルドレンになる…

あるいは夫のような感情のコントロールが効かない大人になり得ます。

 

結婚も子育てもしていない私があれこれ言えるものでも無く、失礼である事は承知ですが、

アダルトチルドレンは非常に生きづらい…

自分の感情、考え、行動が他者の言動によって簡単に揺れ動き崩壊する。。

 

そんな大人になって欲しくは無いと、

私は切に願うんです。

 

今は女性が強い家庭が多いとは聞きますが、

そんな家庭ばかりでは無いでしょう。

 

現にモラハラというキーワード、関連ページや書籍は沢山出回っています。

 

子供の小さな変化に気付いた時は、

是非寄り添って、抱き締めて、2人っきりでお話して頂きたいです。